観るものと、生活の日記

i-garden「逃げ遅れた月」

i-gardenプロデュース「逃げ遅れた月」


2005年3月2日15:00 於:シアトリカル應典院

作・演出:中井由梨子

出演者: 岡島秀昭 岡本拓朗 土性正照 下村和寿 真心 森健太郎 屋久倫太郎



(あら筋)

山奥のとある禅寺。和尚は食への執着断ち切れず、雲水(修行僧)達が乏しい食料から何を作っても満足しない。 どうすれば和尚に満足させらえるか、と工夫をこらしているところに、二枚目の新顔がやってくる。 和尚と親しい寺の後継ぎらしいが謎が多い。バレンタインディ。雲水の1人が抜け出して、尼さん学校いる彼女にチョコレートをもらったのがバレて、騒ぎに。怒った校長は雲水たちに無理難題をふっかけてくる。

(感想)

興味のあった劇団「Take It Easy!」の団員がスタッフとなる公演ということで、 またスタジオライフのように女性の作・演出に男優のみ、というのにも 興味をひかれたりして、観に行きました。

禅寺のお話で、場所もお寺の中。和尚に5人の修行僧、女性役は尼さん(校長)が1人。
昔ながらの台所を現した立派なセット、はじけた音楽、 踊りつきのスピード感あるはじまり、なんかはよかったです。
話は、さわやかで、まっとう。教育テレビの忍者アニメか一休さんみたい。
食のところは、よく調べてあって面白くできていました。生活豆知識みたいな。
けれど韓流や韓国事情が中途半端にまざっている辺りは、謎めいたものが。 そういったものを加えるならもっと詳しく掘り下げてからの方がよいのでは。
少しでも興味あれば誰でも(私でも)知ってる程度の知識だけでぽん、と加えられた気がしましたよ。

まっとうな教育アニメ風の話としても、最後まできっちりまとめてある訳でもない。 余計な要素で、テーマも分からず、半分ぐだぐだっとした感じ。 観ている人がどこか共感するところがあればよかったんだけど。

雲水(修行像)役の人たちは、キャラクターもはっきり分かれて、 実際にいそうな感じもあり、なかなかだったんです。 でも、和尚と尼さんは、あまりにマンガっぽくて。山猿(?) のようで修行などしたことないと思われる和尚さん、濃い化粧で いつもくねくねしてる尼さん。 もっとリアルな方が、却って面白かったんじゃないでしょうか。

「Take It Easy!」は普段は女性のみの劇団らしく評判もいいらしいので、 一度は観てみたいでしょうか。


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